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両親のことを尊敬できなくてもいい
結論から言うと、両親のことを尊敬しなくてもいいです。
もちろん「尊敬する人は両親です」と言えるような状態が心地よい、ということはあると思います。そうでない状態なら「そうなりたい」とか「そういう人が羨ましい」という気持ちにもなるかもしれませんね。
尊敬できない、というからには何かしら自分にとって嫌な要素があるんだと思います。言葉が乱暴だとか、お金遣いが荒いとか、ケチだとか、ネガティブであるとか、頭が悪いとか、なにかしらあるのでしょう。ただ、そういう人のもとに生まれてきたという事実は変わりません。そして、その事実にあなた自身が影響をされなければいけないわけでもないのです。
両親は全く無学だけれど、自分は頑張って勉強した。とか。両親は全く運動音痴だけど、自分はスポーツを楽しんでいる。とか。両親は全くお金持ちではないけど、自分は稼いでいる。とか。
別に、もうそれで充分だということです。
両親に変わってほしいという気持ちがあるときに
「いや、充分じゃない。両親に変わって欲しい」という気持ちが湧いてくるかもしれません。
なぜ両親に変わって欲しいのでしょうか?
もしかしたら例えばパートナーがいて「結婚するのに、挨拶するにも、会わせるのが恥ずかしい」みたいなことがあるかもしれませんね。しかしこれも、結論は「両親のことは尊敬できないままでいい」です。それよりもパートナーとちゃんと話し合っていることが大切です。
自分の気持ちや考えとして「私は、自分の両親を尊敬はできていない。あなたに両親を引き合わせるのも恥ずかしく思うくらい。」とちゃんと伝えて、例えばパートナーから「そうなんだ。でも、両親を尊敬していないことも含めてあなただからなんの問題もないよ」もしそういった会話が出来ていたなら、両親を尊敬できていなくたって、構わないのです。
むしろそこで何か問題が起こってくるんだとしたら、それについてパートナーとちゃんと話し合うということが大切だと思います。
「いや、そうだとしても。尊敬できる両親であってほしい」
そういう気持ちも湧いてくるかもしれません。
もしそうであったら「尊敬できる両親の条件」を書き出してみるというのも1つの方法です。そして、その条件を両親が一つ一つクリアできるように、あなた自身が両親の成長を全力で支援するというのも選択肢としてはあります。
それをやりきったら、無事「尊敬できる両親」が誕生します。
・・・しかし、もしそれをやりきったとしても「私が支援してそうなるのではなく、もともとからそうであってほしかったのだ」という想いが残るかもしれません。
自分が関わらないでも両親によくなってほしいという気持ちはそうかもしれませんが、一方で、積極的に関わらずに、人が変わるというのは、なかなかありません。なので、それはとても難しいことかもしれません。
尊敬できないという気持ちの裏側にあるのは
「尊敬できない」という気持ちには「尊敬したかった」という気持ちが含まれています。
もしかしたら、例えば他の家との比較で「いいなぁ」と思ったり、恥ずかしい思いをしたことがあったかもしれません。友達から、親のことを馬鹿にされたような嫌な経験があったかもしれません。そのたびに傷ついて「尊敬できるような親であってくれたらよかったのに!」と思ったかもしれません。
傷ついているのは、あなた自身の心です。
羨ましかったなぁ。恥ずかしかったなぁ。馬鹿にされて言い返せずに悔しかったなぁ。悲しかったなぁ。
それらの気持ちは、幼い頃の自分にとっては引き受けきれないような大変な気持ちであったりします。
そして自分を守るために思考は動きます。「親が違ったら、こんな思いをしないで済んだのに」「親が悪いんだ」と。
その考え方は、自分の心を守るために自分が生み出したものです。だから、自分自身で、考え方を変えることもできます。まずは、自分自身の気持ちを、自分自身が受け止めてあげることが大切です。
羨ましかったよね。恥ずかしかったよね。悔しかったよね。悲しかったよね。
・・・それをするだけで一晩号泣するような人たちもいたりします。
また、今回はここではこれ以上書きませんが、尊敬はないけど、感謝はあるなぁという気持ちで過ごすこともできます。
両親のことを尊敬できなくても、あなた自身は立派に生きていくことができます。両親を尊敬しなきゃいけないわけでないので、その自分にもOKを出して、自分なりに過ごしていただけるといいかなと思います。
両親を尊敬できない気持ちがあるとき
- 両親を尊敬できなくてもいい、ご両親からあなたが生まれた事実は変えられないが、その事実に自分が影響されなくてはいけないわけではない
- 両親に変わってほしいという気持ちがある場合は、「何故両親に変わってほしいのか」という問いを探究してみる
- もし本当に尊敬できる両親に変わってもらおうと思ったら、自分が積極的に支援する覚悟が必要
⇒人はなかなか何もせずに変わるということは難しい - 「本当は尊敬したかった」自分がいるとしたら、その気持ちを丁寧によく感じて、自分の心を受けとめてあげることも大切な取り組み