動画で見る
記事で読む
出世する人ってどんな人?
「出世する」の定義をまず考えてみたいと思います。
A. 入社した会社で課長⇒部長⇒役員と出世する
B. ビルゲイツや、孫正義のように出世する
C. ゴッホやマルクスのように死後に評価される
恐らく「Cのような出世をしたい」という人はあまりいないと思います。Bを想像する人も少ないかもしれませんね。そうなると、Aの定義に沿って考えていくことになるかと思います。
どんどん出世をする人がいます。私が新卒で入社した外資系コンサルティング会社でも、どんどん出世していった同期が何人かいます。
出世をするコツは「求められているもの+10~20%くらいの仕事をする」ことです。つまり、120%くらいの仕事をする。成果を出す。間違いなくこれが出世をするコツです。
200%の仕事をすると出世ができるかというと、これはそうとは限りません。営業職で、他の人が平均1億円売ってくるところを、一人だけ2億円売ってきたら出世は早いかもしれませんが、売上に直接貢献する仕事以外は、評価されにくいのです。
例えば、新入社員が「うちの会社の人事評価制度はおかしい。もっとこう改善したらよくなる」という提案をまとめて、上司に提出したとします。この提案内容自体は、例えば外部コンサルタントに1000万円払って作ってもらうようなクオリティだったとしても、おそらく多くの会社で評価されないでしょう。
一言でいうと「余計なことをするな。」ということになります。「余計なことをしてないで、自分の仕事をしろ」という目線は常にあります。分をわきまえる、という日本語がありますが、この感覚が会社組織の中にはかなり強くあることが多いです。
だから、200%とか、300%の仕事は出世の助けになりません。120%の仕事をすることがとても大切です。言い換えると「評価者が、評価しやすい仕事をする」ということになります。
出世する人と出世しない人の分岐点
さて、120%の仕事をするということはそれほど難しくありません。私は研修の機会などを通して数千人のビジネスパーソンにお会いしてきましたが、根本的に能力が欠如している、というような方には、ほぼお会いしたことがありません。
シンプルに言ってしまえば「出世したい」と思って「よし120%の仕事をするぞ」と思ったら、みんな出世できます。
では、なぜできないケースがあるのか。それはどんな壁があるのかというと、ほとんどの場合「よし120%の仕事をするぞ」と思って、120%の仕事をすることができないからです。
私は一社目で評価が高い方でしたが、行き帰りの通勤電車では常にビジネス書を読み、週末も会計の勉強をしたり、マーケティングの勉強をしたりしていました。必要なときはいくらでも残業もしました。そういうことをしていたら評価されて、出世していくのは当然と言えば当然なんです。
ここで感じる違和感や抵抗感が、「出世する/しない」の分岐点であろうと思います。
自分の人生の目標がどこにあるか
「そこまで働きたくない・・・」
「仕事は業務時間内におさめたい・・・」
「業務時間外に仕事の勉強なんかしたくない・・・」
「そんなに頑張らなきゃいけないなら、出世しなくていいか・・・」
そういう根っこの気持ちがあったら、出世できる確率は下がります。
そして、それが本当なら別に出世しなくてもいいんです。
「そんなにお給料も増えないかもしれないけど、忙し過ぎない生活を維持していこう」そう思って社会人生活を送っていくという選択肢だって、もちろんあるわけです。
結局「仕事上の目標がどこにあるか」ではなくて「自分の人生の目標がどこにあるか」という問題なんです。
オリンピック選手が「金メダルを取りたい」と思ったときに「練習時間が1日8時間以上だなんて、ブラック種目だ」なんて絶対に思わないでしょう。それは、金メダルを取るということが、本人の人生の目標だからです。
「そこまでしないと出世できないなんて、会社がおかしい・・・」
そういう批判的な気持ちが起こるということもあるかもしれません。その場合は「そうではない会社を見つけて転職する」というのも選択肢ですし、「1日8時間の業務時間の中で、とにかく効率化して自分を成長させる」というゲームにチャレンジしてみるというのも選択肢です。
出世したいときに求められる能力は?
「よし、人生の目標として出世するぞ!」と思ったなら、生活リズムが変わってくるでしょう。見る動画の内容が変わってきたり、早起きして勉強会とかに参加してみたり。そうして120%の成果を出していったら、出世しない方が難しいだろうと思います。
私は、様々なビジネススキルの研修講師もやってきているので痛感しますが、ビジネススキルは多岐にわたっていて、総合力が求められます。
例えば、プレゼンが上手でもヒアリングが下手な人がいます。行動力があっても、タイムマネジメントが苦手な人がいます。上司には可愛がられるけど、後輩からは人気がない人がいます。
出世しやすいのは「全部できる人」です。
自分自身の個性は大切ですし、それを生かして仕事をしていくという観点はとても大切だと思っていますが【出世する】ということだけにフォーカスすると、個性という意識はむしろ邪魔になることの方が多いだろうと思います。
プレゼンスキルも磨くし、ヒアリングスキルも磨く。行動力も磨くし、タイムマネジメント力も磨く。上司から可愛がられる力も磨くし、後輩から慕われる力も磨く。
こうしていった方がビジネス総合力は確実に上がります。そして出世は早くなります。
私は昇進のプロセスに携わることもありますが、基本的にはほとんどの会社で「総合力の高い人」が昇進することになります。
令和時代 日本人で1番出世している人は…
ちょっとビッグ過ぎる例になりますが、2024年現在、日本人で一番「出世」しているのは大谷翔平と言ってもいいと思います。
彼は「株式会社野球界」に入社して、1000億円の契約をとるまでに出世しました。これは野球界最高年俸で、スポーツ界全体で見てもトップクラスの収入だということです。
日本人離れした体格などを見ると、努力だけではなく、運や親からもらった体など、色々なものが必要なんだと思わされますが、私はやはり「そもそも野球が大好きだ」というところに注目したいと思います。
極めたい、と思える業界・職種に就職できるということはとても幸せなことです。
そもそも「この業界でずっと働きたいんだっけ」「この職種を極めたいんだっけ」と思うようなところにいるのか、「この仕事を極めたい」と思うような仕事をしているのか。これも【出世】に大きく影響する要素だなと思います。
私の周りには、独立・起業をして年収1000万円以上を稼ぐ人たちがたくさんいます。中には年収1億円とかもいます。会社員のまま年収5000万円以上を稼ぐ友人もいます。
基本的にこの人たちは、仕事が好きです。仕事を楽しんでいます。趣味でゴルフが上達のするが楽しいと同じように、仕事でスキルが上達するのは楽しい、みたいなところがあります。
「出世する人ってどんな人?」ということでしたが、やっぱり一番は「出世したい!」と思っている人ということかなと思います。
出世する人ってどんな人?
- まず、誰しも全員が出世しなければいけないということはなく、自分にとっての人生の目標や仕事の目標がどこにあるかをまずは考えてみる
- もし出世したいのであれば、「求められているもの+10~20%くらいの仕事をする」「総合力の高い人」になることを意識して取り組むことが大事
- やっぱり「出世したい!」「仕事が楽しい」「稼ぎたい/仕事を頑張りたい」と本当に思っている人が出世していく