インセンティブが強い仕事でレベルアップしたいときにおすすめの目標設定はありますか?

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今回の探究テーマ:営業職 30代 男性 Tさん

ずっと営業畑で仕事をしていて、生活に必要なだけの稼ぎは稼げているのですが、現状維持にとどまっている感覚もあり…もう少しレベルアップしていけるといいなという気持ちもあります。高い成果を出すほど給料に反映されるインセンティブが強い仕事でレベルアップしたいときに、おすすめの考え方や目標設定の方法はありますか?

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インセンティブが強い仕事でレベルアップしたいときに、おすすめの考え方はありますか?

自分にとって必要な月収が20万なのか30万なのか、それとも50万なのかは人によってそれぞれあると思いますが、インセンティブが強いお仕事の特徴は、これくらいの数をやれば、これくらいの月収や年収になるよねというものが結構計算しやすいところです。

インセンティブ(incentive)

インセンティブは、直訳すると「刺激」「動機」「報奨」という意味になりますが、日本のビジネスにおいては、年次や勤続年数などに関わらず、決められた期間内に目標達成したり、一定の成果を上げた社員に対して報奨金を支給する給与制度のことを指していることが一般的です。「歩合制度」「出来高給」「業績手当」等と呼ばれることもあります。

インセンティブ制度がよく導入されている代表的な業界・業種は、保険業界や不動産業界、広告業界、自動車販売業など営業職などがあります。

※制度の細かいルールは企業によって異なります。ここでは一般的な用語として解説しています。

インセンティブの強いお仕事をされていたら、これくらいの数をやれば、これくらいの月収や年収になるよねというものがあると思いますが、まずおすすめは、最低限ほしい年収(給料)分を稼ぐのは軽々クリアできているという状態を目指すことです。

例えば年収500万円は生活水準として持っておきたいな、みたいなことがあったときに、頑張って500万円を超そうという仕事の仕方というよりは、最低限500万円を前期だけでとっとと稼いでしまう、あとは仕事をしなくてもいいやくらいのイメージです。

極端な話、前期で500万円稼いでしまったら後期何もしなくてもいいくらいの仕事の仕方をした方が、結局トータルで言うとお客さんのためにもっと時間を使おうかとか、試行錯誤しようかというスペースが生まれやすく、本当の時間的にも、心理的にも精神的にもそういうスペースや余裕が生まれやすくなります。

しかも、何とかギリギリのラインでやっていこうといっても、結局1日の労働時間はあまり変わらないことも多く、前期だけで500万円いっちゃえと思って仕事をしたら、急に3倍の労働時間になるかといったら、ならなくて、意外と同じ労働時間でいけてしまう。

インセンティブ強めのお仕事は、そういう発想をした方が、結局はいい仕事ができて、無理せずに気付いたら500万なんか余裕でクリアしていて、年収600万~700万になってたという状態にすごいなりやすいように思います。

インセンティブの強いお仕事では、何とか必要最低年収はクリアできるようにしようという考え方でいるよりは、最低限必要な●●●万円は、最初の3ヵ月で稼いでしまうくらいの感覚で、仕事をするのがおすすめ。

自分にとってスイッチの入りやすい目標設定をできるか

結構それですね、前から同じことを考えたこともあったんですけど、あんまり自分的に機能しないというか、できなかったなぁというのが実態としてあるんですけど、それは何なんですかね…

 

前のお話にもあった魅力度と努力度の数値の違いが要因なのか、

参考:やらなきゃいけないことを先延ばしにしちゃうのはなぜ?どうしたらよい?

 

一方で、仕事で一皮むけたいみたいな願望は自分の中にあるのにそういう風にできないのは何なんだろうなみたいなのが、いま結構自分の頭の中にあるなと思っている状態です。

例えば期の初めに、最初の3ヵ月や半年で1年分稼ぐというと、去年までのペースよりも倍くらい頑張らないといけなくなるじゃないですか。

わかりやすく営業の仕事だと、例えば、見込み客が50名必要なので、率でいうと100名に声をかけれれば、見込み客扱いなのは50名で、その後に直接営業に入れる人たちが30名になって…みたいなことがあったときに、昨年までは100名→50名→30名でよかったけど、いきなり最初200名つくりにいかないといけない、これは大変だなみたいなことはあると思います。

とはいえ、やってしまえば後が楽というものがあったとき、それでやれる人もいると思うんですけど、Tさんは、その状態をイメージしたときに、自分にどんなブレーキがあるように感じたり、もしくはそんなに頑張らなくていいやというのがどこから出てきているかとか、どんな気持ちが湧いてくるのでしょうか?

いろいろあるんですけど……本当にそのペースで進んだら、仰っているとおり楽だなぁとか、下期はゆっくりできるなとか、数字に縛られない仕事ができるとか、みたいなそういうポジティブな気持ちもありつつ、倍のペースでやる目の前のしんどさやそこに取り組むいろいろな負荷は発生するので、そこに対する精神的なブロックみたいなのは感じるなという気がしますね。

確かに、倍速でやるのは結構大変で、実際にその前半の期間は労働時間としても長くなるみたいなことが起こり得るので、そんな労働時間を長くしてまで頑張れるかな…という負担感も大きくなるとは思います。

そうであれば、労働時間はむしろ決めてしまって、基本9時‐17時で働いているとしたら、労働時間は変わらず9時‐17時のままで、普段はその9時‐17時の勤務で1ヵ月で100しかアポイントを取れなかったのをとにかく120取るように頑張る。でも、9時‐17時は変えないというような創意工夫、努力の仕方みたいなのもあるかなと思います。

たぶん人によって取り組みやすいものはあって、もう残業や労働時間を気にせずに、前期で稼いでしまうとした方が頑張れるなというタイプの人もいれば、時間が増えるのはとにかく嫌だから効率をよくしてやっていこうという方が自分はスイッチが入るかなというタイプの人もいると思います。

人によってそれは個性があるなと思いますが、それを聞いたときに、こうだったらスイッチ入りそうかなみたいなのが出てきそうですか?

そうですね…そういう意味でいうと時間は同じで、効率化して1.2倍やるの方が自分的にはスイッチが入るだろうなという風に思いました。

最低限ほしい年収を前期だけで稼ぎ、後半はゆっくりするという目標設定が効果的なタイプの人もいれば、後半ゆっくりできるとしても、いま目の前の労働時間が増えるのは苦痛というタイプもいる。後者の場合は、同じ労働時間でいかに1.1倍、1.2倍の成果を出せるか考えるなど、自分にあった目標設定をすることが大事。

時間内に効率的に働きたいタイプだとしたら強制的に「制限時間」をつくる

なるほど。これは自分の経験談なのですが、もともと自分はどちらかというと仕事好きで、あまり労働時間を気にせずに働いていたタイプでした。それが、子どもが生まれたタイミングで、保育園にお迎えに行かないといけないみたいなことが起こったときに、働ける時間がすごい減ったんです。

でも、今まで同じくらいの仕事量を結局こなせたみたいな経験がすごい自分的には印象的で、ここまででやらなきゃいけないとなったら人間やるんだなと思ったんですね。

意外と合間合間でスマホをいじっていたり、人と喋っていたり、お菓子を食べたりとかしているんですけど、本当に17時になったらお迎えにいかないといけないとなったら、今日終わらせるところまで絶対にやるぞとなるんだなぁというのが体験としてあります。

なので、もしかしたらTさんの場合は、時間は絶対に譲らないぞと。だけど今年は効率をあげて、今までの1.1倍の量を、1週間でやる、もしくは1日でやる、みたいな取り組み方がいいのかもしれないですね。

そうですね。本当に仰るとおりで、自分もスマホを見たり、ちょっと横になったりとかを……ちょっとというか、結構しているなぁというのと、それによって結構22時くらいまで仕事を続けてしまって、そういう仕事の仕方に対する自己嫌悪とかもあったりですねということを思い出しました。

 

自分がスパっと17時までで、1.1倍や1.2倍を目指すタイプかなと思いつつ、今のお話の保育園の送り迎えのような明確な理由があると、より機能しやすいんだろうなと思ったものの、17時以降、特にそういうものがないとなると、目の前のスマホなどに負けそうだなという駄目な自分が見えたなというのがいま感じたことですね。

本当にそうで、恐らく意識だけでやりきるというのは非常に難しいと思うので、そうだったときに、時間を守るしかないように、仕事終わり17時からの予定をいれてしまう。例えば、参加してみたかったオンラインセミナーやジムなど、仕事の日の17時から始まるものに申し込んでしまうとか。

少しお金もかかっているくらいの方が行けなかったらもったいないと思いやすいので、おすすめです。

単純に自分と約束して、17時までは頑張ろう。17時になったらビール飲んでいいとしようみたいなのでいけるようであれば、それでも全然いいと思いますが、「せっかくお金を払ったしな」というようなものも、心理的な技術として活用したらよくて、そういうのを組み合わせながら時間効率をどうやるかというのを考えていくのは大事だと思います。

ちなみにですけど、私はいま、時間制限みたいなことは自分では全然やっていなくて、仕事も好きだし、無限に働いたらいいやと思っていて、逆に結構ダラダラしてます。1時間くらい仕事をしたら、30分くらい漫画を読んで、また仕事をして、それでその結果23時とか24時まで仕事をしていても別に自分にとってはストレスがないという状態です。

早く仕事を切り上げたいなと別に思っていないのですが、だけどずっと仕事だけして、朝の8時~9時から24時まで集中できるかというとできないんです。1時間経ったら漫画を読むとか、そういうのがあった方が、結局自分的にはリズムがとれる。

そのあたりも本当に自分はどういう風にした方が、仕事に集中しやすいのか取り組みやすいのかというのは、本当に誰もに当てはまるような正解はなく、その人なりの正解しかないので探していくというのがすごい大事だと思います。

効率化して仕事の成果をあげていく方向で考えるのであれば、仕事終わりに予定をいれたり、あえて制限時間が生まれるような工夫も大事。なかなか意識するだけで取り組めないということはあるので、心理的なテクニックも使いながら、頑張れそうな環境を自分に用意してあげる。

また、インセンティブの強いお仕事は、労働時間を自分である程度コントロールできるケースが多い。どういう仕事のリズムが自分にとっては向いているのかも、探究してみるのはおすすめ。

Tさんがやりがいや充実感を感じるタイミングや場面は…

ここまでと前提がずれちゃったらあれなんですけど、僕は仕事自体がすごい嫌ではないので、さっき自分が言ったことと矛盾するかもしれないですけど、いろいろスマホを見たり 漫画を見たりして、22時くらいに仕事を終えるというのがすごい嫌というわけではないんですよね。

 

といったときに……何ですかね、仕事をしているときの密度とか、ちゃんと決めた数字をやれていなかったのかもとか、別の理由があるのかなという気がしてきましたね。

さっき言った 例えば年収500万円分は前期だけで稼ぐみたいなものだったら、とりあえず今期はやると決めて、1回やりきってみるのもいいと思います。

意外ともしかしたら、今のTさんだったらできるのかもしれないし、今年信念の抱負としてそれを始めてみたけど、1ヵ月経ってもなんかエンジンがかからなかったとなったら、よく観察してどこでそれができずにいたのかというのを観て振り返ったらいいのではないか、と思います。

そうですね、いったんやってみて、自分がエンジンがかかるのか……かからないのか、何によってかかっていないのかとか、どうやったらかかるのかとか、どういうときに自分が仕事で意義や価値を感じるかとか、ちゃんと内省しながら過ごしてみたいなと思いました。

ここはちょっと話が変わってしまいますが、いま最後に言っていたところで、Tさん自身は仕事の喜びとか充実感とか、やりがいみたいなのは、どういったタイミングや場面で感じますか。

できなかったことができるようになるときに、1番充実感を感じますね。新しい仕事にチャレンジしてこれもできるようになったとか。

それでいくと今の仕事は、結構同じことの繰り返しじゃないですか?

はい、そうですね。

できなかったことをできるようになるというのは、例えば、「ピアノを弾いたことがなかったけど、ピアノを練習して、ピアノがある程度弾けるようになりました」「今度テニススクールに通って、テニスは1度もやったことがなかったけど、テニスもちょっと打てるようになって、ゲームが楽しめるようになりました」みたいなのは、わかりやすく、できなかったことができるようになるじゃないですか。

でも、テニスをある程度やっていったら、できなかったものができるようになったという風に感じるものはだいぶ減ってはくると思うんですけど、「地域のトーナメントでこれまで優勝できなかったけど、今回は優勝できた」みたいなことも、できなかったことができるようになると、考え方によっては捉えることができると思います。

だとしたときに、テニスの例でいえば、1時間ラリーを練習し続けるというのはどうしても例えば体力的にや集中力的に今まではできなくて、15分2セットでしかできなかった。でも、トレーニングを重ねて、これができるようになったというのも、できなかったことができるようになったと捉えることができたります。

このように、仕事も量的に増やすというのはあると思うんですけど、量的に増やすということに対してはどう感じますか。

そうですね、それってなんかこう耐えているだけという感覚がありますね。

新しいことができるようになったという感覚ではないということですか?

そうですね、10分これはできるとなったら、でもそれを60分に増やすのは、大変だけど 我慢して耐えればできるみたいな感覚があります、今の話でいえば。

もしそうなのだとしたら、私がTさんの立場だったら、副業をどんどん増やす方向を考えます。

本業はそれこそ効率化を突き詰めて短い時間でやり、いま稼いでいる分くらいは維持できるようにしつつ、いまどきの副業ってどんなものがあるか、詳しくはわからないんですけど、手作りのものをオンラインで売ってみようとか、スキルシェアのマーケットがオンラインでもありますけど、ここにちょっと出品してみてやってみようとか。

年間で500万円稼げる仕事がひとつである必要はなくて、年間で100万円稼げる仕事が5個でも10個でもいいんですよね。新しいことができるようになったに喜びがあるんだとしたら、そっちの方が筋がよさそうな気がするんですけど、どうでしょうか。

そうですね、なんか言われるとものすごいそうだなと、いま思いました。なんで気づかなかったんだろうというくらいそのとおりだなという風に、いま思いましたね。

 

ただゼロイチでできるようになるのは嬉しいんですけど、すごい大変で、きっかけというか、何からやればいいのかというのがパッと自分の中にあるわけではなかったので、そこのハードルを越えるのをたぶん無意識に敬遠して、目の前の本業の仕事をやるになっていたのかなぁと思ったんですけど、副業で稼げる仕事をいくつか増やしていくみたいなプロセスはすごい聞いていて魅力的だなという風に感じはしました。

もちろん 会社によっても全然違うのであれなんですけど、例えば、年の1/3経理の仕事もしていいですとか、自社の人事の仕事も兼任で半分やらせてくださいみたいにしたら、まずそもそも2つになるかもしれません。

ちゃんと収入になった方がいいと思うので、本当に何でもいいんですけど、週末引っ越し屋のアルバイトをしてみて、引っ越し屋の仕事で効率よくやるためにはこうなんだみたいなみたいな体験をするのもあるかもしれません。

そのアルバイトの種類も、10年間で10個変えていってもいいわけです。10年間で結構いろいろな業界のことを知ったぞとなるかもしれません。

直接お金になりやすいのでいくと、NISAなど金融投資系を始めてみるというのもあるかもしれません。最初の元手はいりますけど、10万円くらいから始められるので、今年はこの10万円を15万円に増やせるかということにチャレンジしてみるというのも楽しいかもしれません。

いくらでも全然ハードルが高くないものもいっぱいあるので、いろいろ試してみたときに、それで収入の柱が本業が仮に500万円だとして、そこに50万円がのっかってきたとか、今年のチャレンジのやつはすごいよくて100万円のっかってきたみたいになってくると、さらに自由度もあがってきますよね。

副業って何かちょっとこう…小難しいtoB向けの何かをやらなきゃいけないみたいなのが、何故か自分の中にあったんですけど、確かに投資で10万円を15万円に増やすとか、引っ越し屋はちょっと大変そうだな……別の何かね、ちょっとしたバイトとかでもいいと思うんですけど、そういうのをやるみたいなのは、確かにリフレッシュにも自分にとってはなるなぁと思いましたし、それを切り口にちゃんとした収入として1個確立されるような道に繋がるならいいことだなと思いました。

インセンティブが強い仕事でレベルアップしたいなら

  • まずは最低限ほしい年収(給料)分を稼ぐのは軽々クリアできているという状態を目指す
  • 次は前期だけでその数値を達成する/労働時間は同じままで1.2倍を目指すなど、ストレッチをかけていくのがおすすめ
  • 大事なことは自分にあう目標設定をすること
    ・2倍速で目標を達成する
    ・同じ労働時間で1.2倍の成果を出す
    ・本業は現状維持で副業での収入の柱をつくる など やり方は本当にいろいろあります
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