やりたくないサブ業務を安請け合いしてしまった|どう折り合いをつけて取り組めばいいのか

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今回の探究テーマ:専門職 30代 男性 Yさん

本業とは別に頼まれたプロジェクトが、自分にとって面白いものではなく、むしろ結構辛くて、逃げ出したいわけではないけど、どう折り合いをつけて取り組むか悩んでいます。

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やりたくないサブ業務を安請け合いしてしまった

今、仕事として、結構頭脳労働というか専門職みたいなジャンルのことをやっていて。その仕事自体はすごく好きなんですけど、去年ぐらいから新しく任された広報系の仕事に自分がどう折り合いをつけていくか、気持ちとして、というところがすごく悩んでいます。

要は広報的な仕事が辛い。どう折り合いをつけていけばいいんだ、というところが悩みです。

広報系のお仕事というのはどのようなお仕事なのですか?

具体的には、自分は専門職で、少子化もあって、(その専門職について)ちょっと知名度を上げていこうみたいな、色々な人に知ってもらおうという活動をするときに、飛び込み営業ではないですけど、それに近くて、なんかこう、チラシ紹介してくださいとか、セミナーやらせてくださいとか、いうのを結構自分が下手に出て言わなきゃならないと。

で、そもそもその仕事、私があんまりやりたくないんですよ。なぜかと言うと、あんまり広めなくていいと思ってるし、やたらめったら誇れるような、もうこれは世界中の全ての人がやるべき仕事だと思ってない私が、なのに相手にこう無理やり押し付けてる感じがすごく嫌だと。

精神的に自分が面白いとか自分がやりたいことをやってるのが一番健全な状態だと思っていて、その本業として、その頭脳労働というか専門職として仕事してるのはすごく好きなので、それはいいんですけど。その安請け合いで引き受けちゃった広報活動が、もうなんかすごいやりたくないなと思いながらも、でもその仕事断ると、本業に支障が出るというか、こう、あー、めんどくさいなと。

結局大きな悩みとしては、その営業活動とか、その人に何か勧めるってことと、なんか自分の中の心のあり方との折り合いをどうつけていけばいいかってのが悩みです。

なるほど。ありがとうございます。これまず1つシンプルに、全然状況分かんないので、全然無理ですとかっていうことだったりするかもしれないんですけど、転職って選択肢ありますか?できないんですか?まあ、実は選択肢ではあるんだけど……とかなのかとか。

転職っていうキーワードについてはどうなんですか?

転職する、はないです。

だから、そのプラスアルファで引き受けてる広報的な仕事を、ちょっと私には無理なんで降ろさせてください、というかはあるんですけど。でもそれってなんか逃げ出してる感じもして、できることなら、やりたい。やりたいの意味は、こう折り合いが自分の心と折り合いがつけられるんならやってもいいかなと思ってるんですけど、どうやって折り合いをつけたらいいかが分からない。

なるほど。ちなみに転職はないっていうのは、どういった理由でないなんですか?

今やってる本業が楽しいからですね。

本業が楽しくて、プラスアルファで引き受けちゃった、安請け合いしちゃった、その専門職を知ってもらおう、広報して知名度を上げていこうという活動。その一つのタスクだけ、なんかすごい辛いんですよ。それがまたこう鬱陶しいところです。

なるほど。多分職種としては、他の会社でも、そういった職種で働くというのは選択肢としてはあるだろうと思うんですけど、Yさん的には別に転職したいまでのことではないという感じなんでしょうね。

だけど、まあなんか魚の骨が喉に引っかかるじゃないですけど、小さいんだけどすっごい気になるみたいな。これはどうしたもんかというところが、考えてるポイント、テーマということなんだろうなという風に一旦理解しました。

もうちょっとお聞きしたくなっちゃうんですけど、知名度を上げるプロジェクトにアサインされた。でも、Yさんは、別に知名度上げる必要もないんじゃないかと思っているという話だったんですけど、職種として、その知名度を上げていくみたいなのは、採用のため、応募者を増やすためにみたいなそんな意図なんですか?

そうです。お医者さんとかだったら、もう知名度高いんで。あと、弁護士とか公認会計士とかだったら、そんな自分から広めなくて別にいいんですよね。でも、私の仕事はちょっと、かなりマイナーな仕事になってきてるんで、なので、老若男女知ってるわけでもないと。

だから知名度を増やしたい、増やしたいんですけど、結構、賢さがいるというか、偏差値が高いような職種で、複雑だし誰にでもできる仕事でもないので、高学歴の大学生とかそういうとこにアプローチをかけるとか、ターゲットとして知名度を単純に上げてもらうためにやたらめったらメディアに出るとか。そういういろいろとにかくなんか知名度を上げようみたいな。

その活動自体も去年から始まってて、私は立ち上げメンバーとしてやらせていただいています。でも、方向性もあんまり決まってないし、ノウハウが蓄積されてないので、みんなどうやっていいか分かってないし、そんな中でなんか無理やり例えば大学とかに、チラシ紹介してくださいとか言って。向こう側も、「ええ…その職種は何ですかっていう、聞いたことあるけど…」みたいな。なんか無理やり押し込んでる感じがして、それがすごく嫌なんですよ。

目標やゴールが定まっていないことへのストレスも大きいのではないか

嘘をついているんですかね。やりたくないことを無理やりやっているんですかね、営業職の人って。

ちょっといくつか思ったんですけど、まず最後の話に一旦お答えすると、営業の方は、両方あってというか、それもグラデーションがあるんですけど、本当に心の底からこの商品は素晴らしい。このサービスは素晴らしい。是非買うといいですよと思ってやっているケースもありますし、心の底では思ってなくて、ノルマもあるし、自分の収入の源でもあるしで、商品としては正直うちの会社のBの方がいいけど、Aの方が利益率が高いからAを売ってこいという会社の命令もあるし、Aがいいですよって言っているみたいな状況も、正直ああります。

それを辛いと思ってやめちゃう人もいますし、それがある種でできちゃう人もいるっていうのが、世の中としてはまずそうだと思います。

で、ちょっと、それはそれでそうなんですけど、今のYさんの話をお聞きしてて思ったのは、シンプルに割と、一応私もコンサルタントみたいな仕事をしてるんで、その観点で思ったんですけど、目標とかターゲットとかKPIが、なんかいまいちはっきりしてないっていうところも、すごくYさんにとっての気持ち悪さになってるんじゃないかなと思いました。

例えばなんですけど、自社への来年度のその職種への応募者が増えるみたいなことであれば、もうちょっと戦略的アプローチがしっかりとあって、納得感を持って活動ができるみたいなことがなんかある気がしたんですよね。

この非常にふわっとしている、ふわっとしている上に、そのふわっとしたものはそれ本当に必要なのかなみたいな起点が納得感がないまま、なんとなく活動が始まってしまっている。そこの気持ち悪さは結構大きいんじゃないのかなって思ったんですけど、一旦今の話聞いてみていかがですか?

いや、おっしゃる通りですね。

そうですね。目標が決まってないまま、ぼんやりとした目標だけ与えられてるので、船を降りづらいですね。で、その活動、タスクフォースというか、グループは、私だけでやってるわけじゃなくて、何人かでやっていて。その何人かは、あその業界からもう適当にピックアップされて5~6人でやってるんです。

やっていて、私はその中で二番手ポジションぐらいにいて、どちらかというと引っ張っていかなきゃいけないような年次というか、立場ではあって。

そういう立場ではあるんですけど、結局誰も誰もノウハウがないので。しかもノウハウがない割に、結構自分でやりたがるというか、頭を使う職種なんで、みんな考えるのはすごい考えるんです。考えて自分でやりたくて……良くないんですね……良くないんです。だからみんなストレスフルだと思いますね。結構私はストレスフルです。

なるほど。会社の垣根を超えて、業界として取り組んでるんですね。比喩的に言うと、うちの球団にいい選手を取るとかっていうことではなくて、サッカー業界全体として、野球会よりも子どもたちにサッカーを選んでもらおうみたいな、そういうレイヤーの話をしてるんだなということをまず理解しました。

だとしたら、ますます抽象度高いですものね。それはKPIみたいなの設定しづらいですけど、もしそのレイヤーでいうんだったら、今の比喩で言うと、サッカーをやってる子どもの数が増えたみたいな、今100万人だけど120万人になったみたいな何かそういうレベルのもの。しかも時間軸としては、1年みたいなレベルではなくて、5年~10年みたいなレベルで、分からないですけど、学生さんにおけるその職種の認知度が今は3%だけど、これが10%になることが目標ですみたいな、そういうレベル感のことなんだろうなという風に、一旦理解しています。

そして、私は、Yさんの職種を存じ上げているので、職種の適正上、そういう活動に情熱を持つタイプじゃないのかなというのも、分かる気がしますね。例えばですけど、他の職種でいったときに、ITのエンジニアの人はもうプログラミングしているのは大好きだけど、別にそれをセールスしたいわけじゃないみたいなね。それは分かる気がすごくします。

だけど、自分の中で逃げずに何か折り合いつけられないかなっていうところでいくと、一旦、私の中で思ったのは、ゴール設定や時間軸だったりとか、KPIのようなところを設定しませんか、です。せめて何か設定しませんかというのを整理をするところまではせめてやる。

降りるという言葉もおっしゃってましたけど、その整理までやりきったね。すごいすっきりしましたねとなれば、自分でもう降りてもいいかなと思えるようになるかもしれないかな、ちょっとそんなこと思ったんんですけど、いかがですか?

そうですね。本当にサッカー界を盛り上げようみたいな、サッカーの認知度上げようみたいな話がまさにそうです。その方向でいいんですよね。なんか私もあんまりよく分からないので、KPIを設定することが果たして良いのかどうかも、あんまり自信なかったんですけど、まあ設定しないと意味わかんないですね。動かないですね。

だからそれはやっぱり、(目標に)そこに囚われすぎても良くないとは思うんですけど、ターゲット切って若年層、中年層、高年層で切って、どこにアプローチする活動なのかっていうのを決めてやっていくんでしょうね。

今よりはその整理が進むと、モヤモヤが少しは減るかもしれないかなってのは、ちょっと思います。けど、整理されたと。じゃあそれに夢中になるとか、すごい情熱的に取り組みたいかって言ったら、そこまではいかないかもしれないですけど、多少整理はついたねみたいな、レベルにはなるかもしれないですね。

自分としてどこまでやったら「やりきった」となるかのゴールも考える

本当にさっきのサッカーの比喩で言うと、やっぱりサッカー大好きで、サッカー素晴らしい、サッカーの楽しさを知ってる子どもたちを増やしたいみたいに思ってる人たちは、その活動を一生懸命やれると思うんですけど、別に例えばサッカーに関わってる人でも、いや興味ないです。自分がサッカーうまくなりたいだけなんでって言う人だっていますし、それだってサッカー界の大切なプレイヤーの一人というかだったりするわけなので、適所もありますよねっていうのも、正直思います。

自分の中での折り合いをつけるっていう意味でいくと、ちょっと分かんないですけど、自分の中でのゴール設定して、ここまでやったら自分としては、やり切ったと言ってあげていいよねっていうのを、自分の中で切るしかないかなみたいなことも思います。

Jリーガーで自分もプレイヤーとして、まだまだ頑張りたいのだが、サッカー界を盛り上げプロジェクトのメンバーに選ばれちゃったと。会社からも球団からも、プレイヤーとしても頑張らないといけないけど、これサッカー界全体でやっていて、会社としても、協力しないわけにはいかないからお前やってくれみたいな、「はい…」みたいな。

だったときに、どこまでやったら自分はやったってことにしていいですか?というコミュニケーションをしておくことは大切で、ちょっと3年頑張ってなんか一緒にやってるメンバーやこの層の人たちが、よくやってくれたって言ったらそれでオッケーかなとか。この数字クリアしたらオッケーかなとか、なんかそういう話ができると、もうちょっと取り組みやすくなるんだろうなっていう感じがしましたけど、どうでしょう?

そうですね。いや、そうです。そうだと思ってました。ましたっていうか、うん。結局、このプロジェクトを、サッカー界盛り上げをプロジェクトにアサインされたときに、ちゃんとそこ確認すべきだったんですよね。

私に何を求めてるんですかと。新しいプロジェクトだし、何を求めてて、どこまでやったらゴールなんですか?っていうのを、ちゃんとすり合わせずに、なんか安請け合いで、なんか広める活動面白そうじゃん。面白そうじゃんっていうのはちょっと嘘で、広める活動、なんかいいんじゃない、ぐらいの感じで受けちゃって。

で、入ってみたら、誰もノウハウ持ってない新規のプロジェクトだし、いろんなとこに行って頭下げて、無理やり押し付けなきゃいけないし、自分の中で、(本業は)プレイヤーとしてやりたいんですよ。やっぱりプレイヤーとしてやりたいし、でも1つモチベーションとして、サッカー界への恩返しが、恩返しの活動としてモチベーションに自分の中でできるかなと思ったんですけど、できなかったんですよね。

別にそんな大恩も受けてないし、広めてもしょうがないし、いいでしょと、ニッチな職種としてちまちまちまちまやっていけばいいでしょと。自分の中でも確固たるものがあったんで。そうですね。戦略的に動けるように、事務周り、ロジック回りを構築するっていうのを一つ自分のゴールとしてやる。それでどうですか?みたいなところを、私をこのプロジェクトにアサインした人にちょっと確認してみたりしようかなと思います。

今回のケースでいうと

  • プロジェクトの目標設定の抽象度が高そうなので、時間軸やターゲットなどをもう少し明確にすることで、動きやすさや納得感は多少出てくるかもしれない
  • Yさんの状況として、このプロジェクトで実現したいところに、共感や情熱を持つのが難しそうなので、自分なりの目標設定をして、やりきったとなって、プロジェクトから抜ける方向が健全かもしれない
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