お金や仕事に対して自分の中に固い考え方(思い込み)があるように感じる

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今回の探究テーマ:広報・総務 30代 女性 Tさん

社会人でしっかり稼ぐには時間もかけないといけないし、やりがいも必要だけど、大変なこともあるべきだよねみたいな、仕事に対して自分の中に「こういうものだ」という固い考え方があるような気がします。「前例がないから」「見たことがないから」「これは両立できるものではない」「私にはできない」など、自分に自分で制限をかけてしまって、幸せの可能性も制限してしまっているような感じもしました。

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あらためていろいろ考えてみたら、自分は「こうでなければならない」という固い考えがあるような気がしました

前回 石川さんにセッションをしてもらった後に、自分であらためていろいろ考える中で、自分は何かお金も今よりも欲しいし、時間も欲しいし、やりがいとか 仕事に対しての楽しみも欲しい。この3つが欲しいなというのを感じました。

 

で 感じたと同時に、何か自分の中では、それってすごい怠惰だなぁって感情が浮かんできて、その根底には、社会人でしっかり稼ぐには時間もかけないといけないし、やりがいも必要だけど、プラス、コミットしたりとか大変なことってあるべきだよねみたいな、何かそういう自分の中の固い考え方みたいなのがあるなぁって気づきました。

まず大枠の理屈の話をします。大枠の話というのは、人はよく自分で自分に制限をかけている、思考が制限をかけているということです。

自分に制限をかけるというのは、「これはできない」とか、「これは両立できない」とか、「これは自分にはできない」とか、「見たことがないから」「前例がないから」みたいなことなんですけど、例えば、プロ野球の世界でいうと、大谷翔平選手が出てくる前は、みんな メジャーリーグで、日本人がホームラン王を取るなんて無理だよと思っていたし、実際に言っていたんですよね。

だけど 大谷翔平選手本人だけは、ある種 そうは思っていなかったというか、確かに誰もやったことないかもしれないけど、やってみないとわからないよねという、例がないからとかそういうことは、たぶんご本人にとってはどうでもよかったのではないかと思います。少なくとも思考の制限が非常に少なかったと思います。

で 例えば大谷翔平選手の例を出されると、「だって大谷翔平選手だもん」みたいな言葉をよく耳にするのですが、というのも、まさにすごい思考の制限のよくある例で、じゃあ 誰だったらいいんですかという話もありますし、例えば 同じ会社で働いていた人が、独立起業して、その人が何だか1億だとか結構稼いでいるらしいよみたいなことがあったときに、同じ会社で働いていたという共通性よりも、「でも あいつ ちょっと変わってたし、やっぱりさ」みたいな違いに目を向けたりしがちです。

自分が挑戦しなくていい理由になるのでその方が楽だからであったり、挑戦して失敗したり、挑戦して傷ついたりとかする必要がなくなるセーフティな選択肢を合理的に説明してくれる感じがするので、そういう発想になります。

でも、本当は、大谷翔平選手も違うし、例えに出した職場の同僚も違うし、みんな違うのは当たり前なので、違うからというのは本当は理由にはならなくて、自分がやるか / やらないかだけだということなのです。

自分で自分に制限をかけていることがないか、探究してみる。

もし、「でも、あの人と自分は違うから」「私にはできない」などの言葉が浮かんでも、そこで思考をとめずに、もう1歩深めてみる。

何が言いたかったかというと、多くの人が、基本的に自分で自分に制限をかけています。

例えば、今 Tさんが言っていた「社会人でしっかり稼ぐには時間もかけないといけない」というのも、仕事やお金に関するよくある思い込みの1つです。

短時間でお金もらっちゃいけないんですかという話なんですけど、特に、僕のコンサルティングの仕事もそうなんですけど、時間でお金をもらうような感覚がある人たちは、その発想を持ちやすいです。コーチングを1時間やるだけで、100万円という単価はつけられるのかな…難しいよな…と考えたりいてしまって、売上を増やすには時間をかけるしかないと思い込んでしまったりします。

でも 例えば物販をやっている人は、あまりそういう思考の制限が少なくて、大ヒット商品をつくちゃって、売れちゃったら、1日100個しか売れなかったのが1万個売れるようになって、いきなり1日で1億円売上立ったって、そういうことも全然あるよね、労働時間の問題じゃないよねという感覚を持っていたりします。

なので、そういうのも結局1つ1つ、自分の制限なんですよね。

では、どうしたらいいかというと、結論は、その制限を丁寧に観ていって制限を取り外していく。そうすると、ちょっと大げさな表現かもしれませんが、自分が望んだ人生は叶っちゃうようにできています。

自分で自分に制限をかけてしまうのは、いつどこで生じるのか

まず、この大枠の話を聞いてみて、どのような気持ちや考えが出てきましたか。

そうですね…自分に制限をかけているというのは、自分でも感じています。

 

制限を取るっていうのが難しいことだなぁって思ったのと、制限がかかっているからこそ、更に自分に制限をかけにいっていることが多いんじゃないかなぁっていうのを、パッと思いました。

まず制限は、どこで生じるかということなんですけど、だいたいの場合、成育歴というか、育ってきた環境、周りの人間関係の中で制限を身につけていきます。制限という言葉は、価値観、思い込み、思考パターンと言い換えても問題ありません。

例えば 家で、「真面目に働くのが1番大事なんだ。あぶく銭なんかとんでもない」だとか、芸能人などがスキャンダルなどでTV画面から消えたりとかすると、「こういう商売本当に駄目だ」みたいなことを、家族がみんな言っている。そうすると、特に自分でそう思ったわけではなくても、「仕事とはそういうものだ」と自分にインストールされる。

仕事観というのは、自然とそういう風に育まれていくところがあります。

多くの人が、それが自分のよく吟味した思考かどうかなんて考えずに、そのまま吸収していってしまうので、だから、こうやってTさんみたいに、何か思ったような人生になってないなと思ったときに初めて向き合う人がほとんどです。

では、制限は、どうやって向き合っていけばいいのかというと、簡単に言ってしまえば、その発生原因をよく観て、今の自分に必要なのか、必要じゃないのか、変えた方がいいのかどうかをよく観て、変えた方がいいなと思ったら変えるということです。

自分の制限だなと思うことの発生原因を探究してみる。発生原因をよく観た上で、今の自分にとって必要なのか、変えてもいい考え方なのかを考えてみる。

また、制限が生まれる背景として、もう1つあるのは、身体的に、または心理的に、強く傷つくことを防衛するために生まれた思考というのも、例えばあり得ます。

例えばですけど、幼少期に虐待やいじめのような状況があったとします。そうすると、自分の力で何とか状況を変えられるという思考を持っていたら、これは非常に辛いんですよね。虐待やいじめを受けている日々変えられないので、思いどおりにならないから。

だから どういう思考を持つかというと、「人生は自分の思いどおりにならないんだ」という考えでいれば、「ほら、やっぱり今日も思いどおりにならないよね」という風に、自分の体験を処理できる。

人生は思いどおりになるはずなのにと思いながら、思いどおりにならない現実をくらい続けるのは、本当にしんどいです。だから その自分を守るために、そういう思考が生まれることもあります。

そして、この思考パターンを、大人になってから、それが自分の足枷になっていると気づいて、変えていくというのは、言葉でいうと簡単なんですけど結構大変です。

大変ですけど、できるか、できないかでいうと、できますという話なのと、やるときに、その過去の傷とか痛みみたいなものにもう1回向き合わなくてはいけないということがあったりして、心理的にちょっとしんどさを感じることもありますが、そこに取り組み、やりきることができれば、本当に完璧に 根こそぎ変わったとかじゃなくても、実生活に問題がないくらいに、思考のパターンや思考の制限は変えることができます。

Tさんの自分を制限する考えの発生原因を探究してみる

そうですね…今の話だと、前半の方(育ってきた環境によって制限が生まれた)が自分だなぁと思っています。

例えば、どのあたりがでしょうか。

私は新卒で結構固い会社に入ったんですが、それもやっぱり家族の影響が強くて、ここに入れっていう家ではなかったんですけど、サラリーマンが1番いいんだという環境で育ったんですよ。

 

で その背景には、母の実家が自営業で、いろいろあって、結構…まぁ事業が傾いたわけじゃないんだと思うんですけど、ちょっといろいろあって、かなり苦しい生活をしてたのは、祖母を見ていたりしてわかっているので、そういう経験をした母は、「商売をする家はとんでもない」「社会保障もあって、もう毎月必ず固定で、間違いなくお金が入ってくるサラリーマンが1番いいんだ」という環境の教育をされて生きてきたので。

 

まずはそこから抜けるというか、その発想もあるけど、そうじゃない考え方もあるよなって、自分で思えたのは、割と近年のことで、1つ抜け出せたなぁと思うところもあるんですが、でもそこは結構こびりついているので、(まだまだありそうだけど)なかなか剥がしづらいなぁとも思っています。

もし既に剥がせた感じがあるのであれば、何かそれ以上無理にほじくり返す必要は全然ないです。

さきほどの育ってきた環境によって生まれる制限の話について、もう少しお話すると、家庭で言われてきたことは、そのデータは1/1にすぎないということなんです。

言われてみれば そりゃそうだと話なのですが、子どもにとっては、親の1/1は世界の100%になるので、どうしても強烈な影響があります。

でも 例えば自営業をやっていて、すごく上手くいっている家もあるし、会社員だってすごく苦しんでいる家だってあるし、みたいなのをちゃんとじゃあ統計データをとってどういう分布になっているんですかみたいなことはしてない。

そして分布とってみたら、こうだねと言えることはもちろんありますし、一方ででも分布でしかないので、確率論的には自営業の人が幸せに生きている率が仮に低いとしても、ゼロではないのであれば、冒頭の大谷翔平選手の話と同じなんですけど、自分はそこに全然チャレンジしたいなって思うんだったら、やってみたらいいんです。

それが自由意思ということなので、自分が自由意思を発揮して、自分の人生を生きられるということを根底に持てるかどうかはものすごい重要だと思います。

結構、人間は自分で判断して生きてると思ってるんですけど、要は 身につけてきた制限や思いこみ、価値観によって判断しているので、それって 本当にあなたが自分で選び抜いて、吟味して、この価値観で生きていこうとした判断基準なんですか、と聞かれると、みなさん難しいんですよね。

なので私のお勧めは、1度自分の制限や思い込みを探究して、ちょっと大変かもしれないけど向き合って必要があれば、自分にとってよりいい人生が選べる考え方に変えていきましょうという感じです。

自分で自分に制限をしてしまうのは

  • 成育歴からきている場合が多い
  • 発生原因をよく観て、必要か必要じゃないかよく観て、不要なら変える
  • 自分の可能性や価値観は自分で選択できることを知る
    ⇒子どものときは親の話は100%に感じる
    ⇒でも実は、そのデータは1/1に過ぎない
  • 本当に自分が選び抜いて、吟味して、この価値観で生きていこうとした判断基準かを、1度探究してみることは大事
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