【個人事業主やフリーランス必見!】全ての仕事を全力&最高品質でやっていては絶対に駄目!?その理由は?

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今回の探究テーマ:個人事業主 30代 女性 Tさん

いただいたお仕事は、会社員時代からすべて全力で、できるだけ高いクオリティのアウトプットが出せるようにと仕事をしてきました。「仕事たるもの、いただいた以上、ちゃんとやらないといけないのだ」みたいな想いがすごく強くあるのですが、それでやっていると、時間が足りなくて、収入が増えません。

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フリーランスや個人事業主が絶対に意識すべきこと

ここまで主に〈やりたくない〉×〈稼げる〉領域であるライティング業務の話を中心に、仕事の話をいろいろとしてきましたが、ここまで聞いて1つお伝えしておきたいことは、今後フリーランスでやっていく以上、Tさんはもう少し自分の時給に対してもっとシビアになるべきです。

そして、お客さんの期待値を1点超えられてればそれでOKなんだっていうことも身につけておかないといけないと思います。

!!

仕事は、やろうと思えば無限に時間をかけられるし、無限にクオリティを上げられる。なので、お客さんが求めているものが80点だったときに、自分の仕事が79点だとやっぱり「ああ こんなものか」と思われちゃうんですけど、81点でいいんです。というか、81点であることが大事なんです。

これはフリーランスにとっては、時間というすごい大事なリソースを使っているから切実な問題で、80点を求められているのに、常に100点を出しちゃうとか、120点を目指してたら、そりゃ、自分の時間はなくなります。

フリーランスは自分の時間という自分で判断できるものを注ぎ込めるからこそ、注ぎ込んじゃうところがるんですけど、そこは、今回は80点を求められたから80点で、今回は70点でいいから80点で納品できるんだけど、時間的に75点止まりに抑えておく。

フリーランスや個人事業主として仕事をする場合、原則、顧客の期待値は超えるけど、最高クオリティは求めない。時間をかけずに品質を上げられるのであれば問題ないが、80点が求められているのに、120点にするために余計に時間をかけていてはダメ。時間という要素を考えたときに、顧客に出す価値は、期待値の少し上でよくて、最低限の時間で81点に留めることが大事。

今 理屈でいったら、そりゃそうですねとなると思うんですけど、でもついついフリーランスの人って、時間を注ぎ込んでいってしまうんです。これが例えば、コンビニの在庫管理だったらすごいわかりやすいんです。

もし万が一、いつもよりお客さんが多くきてしまって、おにぎり買いたいと思っていた人が買えなかったら可哀想だから、だいたい需要予測でいうと、おにぎりは1日10個売れるんだけど、毎回15個置いておきますってなったら、その会社の利益率は、どうなりますか。最悪でしょう。

毎回10個しか買われないんだったら、在庫というのは11個しか置いちゃダメなんです。

在庫管理の基本的な考え方

原則として、在庫を過剰でもなく過小でもない状態に維持することが重要。在庫が過不足なく、最小限にある状態が理想的。

そりゃ、たまに上振れするときもあって、11個がはけちゃって、すみません、もうおにぎり売り切れちゃいましたとなることはあるけど、でもトータルでいったら、年間通してやっぱり10個くらいだな。7個しか買われない日もあるしみたいなことにあわせて仕入れを決めなかったら、物販だったらわかりやすく、利益率はぐんぐん下がっていくわけですよね。

それと、時間が在庫なので、フリーランスの時間は一緒なんです。いや、ほしいっていっている人もいるかもしれないからって、おにぎりを15個…20個…30個…置いてたら、どうしたって利益率は悪くなります。ビジネスをやっているので、80点を求められたら、81点を出してOKとするということはやっていただきたいなという感じなのですが、ここまで聞いていかがでしょうか。

うーん、結構衝撃でしたね。静かに聞いてましたけど、お仕事いただくもの、それはフリーランスと会社員と今までは特に関係なく、お仕事すべて全力タイプだったので、あぁ…そうかぁ…ちょっとそれじゃあ、確かに、だから時間ないのに、収入増やせないんだなぁってすごいまぁ他にも要因はあるんですけど、思いました。

 

そうかもしれない…すごいこれ雑談なんですけど、明日までにまた全然別の会社で、オウンドメディアの記事を4本くらい書かないといけないんですけど、そこは1番単価が低いところなので、キャリアポートフォリオでいうと、左上の〈やりたくない〉×〈稼げる〉でもない、真ん中ちょい下くらいのやつなんですけど、あ、そうか、だから工数とかかけてちゃいけないんだって、思いました。いや、そう、なんか薄々わかってはいたけど、「なんかちゃんとやらないといけないのだ、仕事たるもの、いただいた以上」みたいに思ってたんですけど、確かにそれをやってたら、千手観音になるしかないなぁっていう今の気づきだったかもしれません。

タダ働きや時間の安売りは厳禁!

今の流れでちょっと追加で話しておくと、私はまぁ仕事の性質上もそれをしやすい方で、(とはいえ、人によっては同じような仕事をしていても、できない人もいると思うんですけど)、私は相談に乗ることを仕事にしているので、まぁ弁護士さんみたいな職業の方と同じですよね、1時間いくらです、2時間いくらですというような感じでフィーをいただいているわけです。

「あ、ちょっと石川さん。この話、今すごい盛り上がってて、今日中に言いながら詰めたいので、今日2時間の打ち合わせですけどもう1時間お願いします」とお客さまから言われたとするじゃないですか。

そのときに、「今日後ろ空いているので全然いいですよ。じゃあ1.5倍でフィー請求させていただきますね」というのはセットなんです。じゃないとタダ働きになってしまう。

これは付き合いの浅いお客さんだとそれを言われて、付き合いの長いお客さんだと、私は絶対にやらないの知っているので言われないんですけど、「今日、じゃあここまで整理されたのを、石川さんちょっと資料に落としてまとめて、メールで送ってもらっていいですか」と言われたら、

「それは御社でやってください。私が、今 モニターに映しながら議事録取ったのを送りますけど、これを清書するとか、わかりやすくするは、今回は請け負ってません。追加で発注いただくということであれば請け負いますが、たぶん私の単価でやるよりも御社の中でパワポとか整理が得意な人にやってもらった方が安いと思うので。もし私に頼むのであれば、恐らく1時間はかかるので、今日の2時間の(打ち合わせの)半分分のフィーは追加で請求しますけど、それでもいいですか」というのは必ず聞きます。

じゃないと、稼働時間がどんどん増えてっちゃうので 。

まさにそうなっております。増えていっちゃうんですよ……。

これはもちろん、今は私は、このお客さんにその厳しさであたっても、他にも収入源があるとか、いうてこのお客さんも自分をそれで外そうとはしないだろうとか、他の安心感だったりとか、自分に対しての自信とかが、積み重なっているからしやすいといのはもちろんあります。

駆け出しの頃にそんなできたかといったら、ちょっとでも、これであまり強めにいって、じゃあいいですとか言われると、きついなぁみたいなのはもちろんありました。だから、今 言っているのは、今の私だからそれだけ言えるみたいなのは、もちろんあるんですけど、でもその感覚を持っとかないと、いつまで経っても単価があがらない。

いただいているフィーに対して、かかっている時間という時給で計算できる世界があったときに、ここはやっぱり譲っちゃダメなところで、損益分岐点がある物販みたいなもので、ヒット商品が出ちゃったら、もう時間関係なくとにかく利益が入ってくるみたいなモデルだったら、また全然別の話なんですけど、私たちみたいなやっぱり稼働ベースでやっているのが基本だったときには、この感覚はやっぱり忘れちゃいけないという感じです。

お客さんと単価感があわなかったときどうしたらいいか

先生、質問があります。

はい、何でしょうか。

これは私に起きた事象なんですけど、まぁまず金額とかはなしで、こんなことをやってもらいたいお願いできますかという相談を受けました。業務内容は、結局ライティングの業務だったんですけど、もう企画する人も何にもいないし、もう担当も今いないから、まるっとお任せしたい。企画考えて、キャスティングして、外部の人で合う人をとにかく繋いで、インタビューまでセットして、インタビューしてください。ライターさんはいるので、その人に書いてもらって、ディレクションとかもして、納期も確認して、で、最後の校閲して、アップも全部してしてほしいという依頼をいただいたんですよ。

 

全部かなぁ重たいなぁって。まぁできる、やってきたんですけど、できはできるけど、結構工数食うなぁって思ったんですけど、まだ立ち上がりのベンチャーでお金ないみたいな感じで言われて、ちょっと具体の金額はカットですけど、自分としては、提案した金額はちょっと安いなぁとは思いつつ出したんですけど、1回持ち帰りますで見送りになったというか。私の提示した金額では、この金額だと、他にライターさんもいて、ちょっとそれは出せないんでいや、すみません、もうちょっとうちに体力がついたらみたいな感じで言われて。

 

(失注になって)まぁ正直ホッとしたんですけど、それって、断られた、じゃあ合いませんでしたね、金額、以上、終了でいいんですか?もっと例えば、もっと、それだったらこの金額でここはどうですかっていう提案をすべきだったのか。重たいって感じて、自分の中でも安いなって思って、安価で出した、で、それで失注だったら、そういうもんだから気にしなくていいよねなのか。

これは、正解はわからないです。正解はわからないですけど、私の中でははっきりしていて、失注になってよかったね、です。全然追加提案とかもする必要がなくて、あまりにも金額が折り合っていないのを無理に取りにいっても、結局相手も苦しいし、請け負ったこっちも苦しいしなんで、それ頑張るくらいだったら、正当なフィーを払ってくれる体力のある会社さん向けに営業活動をした方が余程健全だと、私はそう考えます。

本当にフリーランスが1番やっちゃいけないのは、時間の安売りなので、「ああ、そのフィーじゃちょっと無理ですね」「わかりました」というのが1番健全だと私は思います。

ああ…なるほど。ありがとうございます。フリーランスは時間が商品で、時間が在庫だからということですよね。

そうですね。

個人事業主やフリーランスの仕事の仕方

  • すべての仕事に全力投入&最高品質を求めててはだめ!?
  • 自分の時間が商品である仕事をしている人は、「時間を安売りしない」「ついタダ働きを引き受けない」「自分の時給を常に意識する」ことが必須!
  • 物販で、需要予測に対し+1の在庫を持つように、お客さまから期待される値より、少し上くらいのアウトプットを意識して出していくことが大事
    ⇒全部の仕事で120点を出していては利益率はどうしても悪くなることを理解する
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